イブニングサービスの来年度本格実施を (障害者の作業所通所後の居場所づくりの前進について) ~9月議会一般質問ご報告第3回~

私はこれまで、青年期の障害者の作業所通所後の居場所づくりの必要性を、一般質問等で繰り返し訴えてきました。当事者の保護者からも「移動支援サービスが使えないような、強度の行動障害がある知的障害者・自閉症の市民を対象に、作業所通所後に、軽度の運動などのプログラムを実施すること」などを内容とする要望が出されていました。
こうした声を受け、イブニングサービスとの名称で今年7月から12月までの予定で社会福祉法人武蔵野において、ここに通う方を対象とした事業が試行実施されています。速やかな対応であり、評価しています。事業を利用されている方の保護者から「本人も楽しみにしている」という評価の声を聞いています。
一方で、同じ事情を抱えているが他の事業所に通所している方は対象ではないことから、公平な事業をお願いしたい との声もあります。いずれにしても、当事者とそのご家族は本格実施を願っておられます。そこで、本格実施の環境を整備する上での課題を明らかにしたいと考え、質問しました。

◆山本:試行実施の内容と位置づけは、どのようなものか。
→市長:武蔵野市障害者計画・第5期障害福祉計画の策定にあたって、大人の通所後の居場所整備を求める声が多く寄せられ、計画の重点取り組みの一つとして成人期の余暇活動の充実を掲げた。
とりわけ、強度の行動障害などにより、民間事業者では対応が困難な障害者について、居場所を確保してほしいとの要望が保護者から寄せられている。
社福武蔵野に相談したところ、まずは試行という形で開始し、事業検証するとの提案があった。移動支援や日中一時支援などのサービスの利用が難しい方を対象とし、通所後おおむね18時頃までご本人のペースで過ごしていただく形で、7月から試行を開始した。

◆山本:特定の施設に通っている方だけでなく、広く必要な方にも利用できる制度が望ましいと考えるが、何が課題となるか。
→市長:日頃の様子を知らない事業者が夕方だけ見るのは、利用者の特性を把握できない中での支援にはリスクがある。また、夕方だけ勤務する支援員を雇うことも難しい。

◆山本:試行実施の検証は、いつどのように行うのか。
→市長:社福武蔵野において、試行期間が終了する12月を待って課題の洗い出しをしてもらい、市と共有したい。社福武蔵野は、来年3月に入所施設を開設するため、人的な問題があり、入所施設が落ち着いた後に事業展開を検討すると聞き及んでいる。