種子法廃止に際し、市民の食糧主権と食の安全を求める意見書が、全会一致で採択されました

6月14日、武蔵野市議会で、以下の意見書が全会一致で採択されました。

これは、市内の認定NPO法人より陳情が出されたことを受けたものです。

モンサントなど巨大多国籍企業の利益のために、食糧主権や食の安全が脅かされる恐れがあります。

以下に意見書全文を貼り付けました。ご一読いただければ幸いです。

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  主要農作物種子法廃止に際し、市民の食糧主権と食の安全を守るため、

公共財としての日本の種子を保全する新たな法整備と施策を求める意見書

主要農作物種子法は、昭和27年、二度と国民を飢えさせないため、日本の基幹農作物である米、麦及び大豆の種子の生産と普及を「国の役割」と定めた法律です。以来、各都道府県の各地域の風土に合った品種が開発され、現在、米の種子は100%自給しています。この主要農作物種子法が、平成30年3月末日をもって廃止されました。

政府は、主要農作物種子法が廃止されても、種苗法で補えるとしていますが、種苗法は種子を開発した企業の知的所有権を守る法律です。主要農作物種子法という根拠法がなくなれば、役割を義務づけられなくなった都道府県は、予算措置ができず、いずれ放棄してしまうことが懸念されます。種苗法だけになれば、民間の知的所有権だけが守られることになります。

しかも、種子の場合、地域で頑張っている民間だけでなく、世界の種子市場の7割を占めている巨大多国籍企業という民間が入ることになります。

日本で種子の独占と農薬多投のF1種や遺伝子組み換えの米、麦、大豆などの基幹農作物の栽培によって、農地の環境破壊と市民の健康が脅かされる懸念があります。この懸念には、遺伝子組み換えの花粉が在来種と交配し、種子を汚染することも含まれます。

また、農業競争力強化支援法では、独立行政法人や都道府県が有する種子生産に関する知見を民間事業者に提供することを促進しています。民間事業者に今まで国が行ってきた役割を託すためと考えられます。しかし、これは、日本人が先祖から受け継いできた種子や、今まで国民の税金で維持管理してきた品種の情報を、民間企業に提供することになります。この情報をもとに開発された品種の知的所有権は、種苗法により民間企業のものとして25年間守られ、種子の公共性が著しく失われます。

   また、農業競争力強化支援法には銘柄集約の項があり、よく売れる品種に絞られてしまう懸念があります。少量でも多品種を維持することは、気候変動や病虫害による食糧危機から市民を守るために必須です。

基幹農作物の種子に関しては、市民の食糧主権を守るという観点から、官の役割が必要と考えます。

これらの懸念事項は、消費者ならびに日本の農業及び農家にとって、重大な問題です。

種子法廃止にあたり、参議院では付帯決議として「都道府県での財源確保」「種子の国外流出禁止」「種子独占の弊害の防止」などが求められています。

 

よって、武蔵野市議会として、主要農作物種子法廃止に際し、市民の食糧主権と食の安全を守るため、公共財としての日本の種子を保全する新たな法整備と施策を行うことを求めます。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

総務大臣

農林水産大臣

経済産業大臣   あて

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