原発事故自主避難者への住宅支援打ち切りから1か月・武蔵野市の報告を含む~生活に困窮する世帯の実態把握と緊急対策を!~
原発事故による自主避難者への住宅支援が打ち切られて1か月余りがたちました。
私は、「キビタキの会」、「避難の協同センター」の仲間と一緒に、打ち切り後生活に困窮している避難者へのサポートを続けています。
4月中旬にも、30代の他の地域の都営に住む避難者から、「都営の優先入居要件に該当せず民間賃貸住宅を探したが、未だ見つかっていない」との声を直接伺いました。東京都の都営優先入居などで住まいを確保できた方もいますが、該当せず制度のはざまで苦しむ方は少なくありません。なかには大変深刻な事例もあります。一方、父親と母子世帯という二重生活の経済負担が重く福島へ帰られた方もいらっしゃいます。
この5月は避難者の実態を把握し、困窮世帯への対策を実施する重要な時期と考えています。
武蔵野市の原発事故避難者の状況は以下の通りで、4月以降都営住宅世帯が減少し、民間賃貸住宅にお住いの方が増えています。私は、今後、都営住宅家賃の有償化により生活に困窮した世帯があるのかどうか見守っていきます。また、避難指示が解除された区域内避難者が「自主避難者」とみなされ、住宅無償提供が打ち切られる可能性もあることから、住宅確保の取り組みが必要とされると考えています。
全国的には、政府に対して
短期的には
・住まいが確保できていない避難者や家賃支払い等に困っている避難者の実態の把握
・以上を踏まえた緊急の対策の実施
長期的には
・避難者の生活再建、放射性物質による健康被害を防ぐ防護策(脱被ばく対策)を含む原発事故被害者救済のための新規立法
を求めていきたいと思います。
**********************************
<武蔵野市の避難者の現状>2月と4月調査したもの
1)担当課
健康福祉部 生活福祉課(避難者支援窓口担当)
→生活福祉課が窓口となり、各担当課を紹介
2)状況把握方法
全国避難者情報システム
3)避難者数
2011年 4月30日現在
福島県からの避難者:42世帯・92人
(内訳)緑町都営住宅:22世帯・54人
民間賃貸住宅: 7世帯・14人
一般家庭 :13世帯・24人
2017年 1月31日現在
福島県からの避難者:54世帯・116人
(内訳)緑町都営住宅:30世帯・64人
民間賃貸住宅:20世帯・38人
一般家庭 : 4世帯・14人
2017年 4月25日現在
福島からの避難者:49世帯・94人
(内訳)緑町都営住宅:22世帯・48人
民間賃貸住宅:26世帯・42人
親戚・友人宅: 1世帯・ 4人
4)独自支援
2017年4月以降もこれまでと変化なし
<安全対策課> サポートニュース発行
<ごみ総合対策課> ごみ処理手数料減免(転居して半年間60枚ごみ袋を供与する)
<高齢者支援課> 介護保険料減免(帰還困難地域の避難者に対するもの)、個別訪問、相談
<住宅対策課> 都営住宅・市営住宅入居相談及び情報提供
<下水道課> 下水道料金減免
<水道部> 水道料金減免
<市民社会福祉協議会> 歳末助け合い・地域福祉活動募金による見舞金支給,、バスハイク
以上の支援は、武蔵野市に住民票がなくても避難者として登録されていれば対象となる。
<健康課>母子手帳交付・乳幼児健診・予防接種、<保育課>保育園入所・、一時保育、<教育支援課>小中学校転入・就学援助、<障害者福祉課>心の健康相談・リハビリ総合相談などもサポートがあるが、市民と同水準で実施されている。