介護保険制度の2018年改定へ、武蔵野の独自の対応の強化を~12月議会一般質問ご報告第1回~

●介護保険の新しい制度が昨年から実施されていますが、厚生労働省は、2018年の介護保険制度の改定を見据え議論を進めています。

さる11月25日に社会保障審議会は、介護保険制度見直しの意見書素案を示しました。現役並み所得の高齢者(単身世帯では年収383万円以上、夫婦世帯では年収520万円以上)を対象に利用料の負担を現在の2割から3割に増やすことなどが盛り込まれています。反対の声の強かった

・要介護度の低い利用者(要介護1・2)の掃除買い物などの生活援助サービスを保険対象外とすること

・福祉用具レンタルの自己負担引き上げ

などは見送られました。

●この素案に対する市の評価を12月議会の一般質問で伺いました。

利用料の3割負担を一定年収以上の方へ利用料3割とすることは「介護は長期的な負担がともなうので、医療と同列には扱えない。昨年から2割負担が導入されているので、負担の変更など混乱が生じていることに拍車をかけることになりかねない。」との見解を

また、生活援助については「自立支援に欠かせないものであり、介護保険創設の理念からしても、給付からはずすべきではない。」との見解を市長は示し、いずれも制度変更は慎重であるべきと明確な答弁がありました。

 

●また、市独自の取り組みの強化を訴えました。

①保険料の所得階層の多段階化(累進性の強化が図られていることを評価)

②利用料の5%助成継続

③現状の対面を重視した介護認定審査の継続

武蔵野市は、政府の安易な負担増・給付減の動きに対して、しっかりとした理念と具体的な対応を進めており、評価しています。