大野田小学校校舎増築に関する補正予算・陳情に対する審議・採決がありました。

今議会に提出された補正予算案の中で、大野田小学校の校舎増築に関連する予算を削除する修正案が9月20日の本会議で3名の議員(内山議員:会派に属さない議員と竹内議員・下田議員:むさしの志民会議)から提案されました。また、大野田小学校校舎増築計画の見直しに関する陳情も12日の文教委員会で審議され、20日の本会議で採決となりました。

私は、修正案に反対、陳情にもに反対の立場で討論しました。以下に討論原稿を投稿します。

なお、修正案は否決(補正予算は可決)、陳情は可決されました。

今から11年前2005年に大野田小学校の新校舎ができました。この工事にあたって、前市長の時代でしたが、私は、さまざまな点から問題を指摘してきました。

今も、学校施設は、地域の公共的な財産・コミュニティの拠点であり、流行を追わず、奇をてらわず、基本を大切にする、標準仕様をまずきちんとすることが学校設置者として重要であること考えており、文教委員会でもこのことを訴えました。

さて、今回の校舎増築は、今年度752人が、2年後841人、10年後のピーク時で939人と、増加する児童数に対応するため、少人数指導等の学級など4つの教室を再来年4月までに増やすことを目的としています。児童数の正確な予測は難しく、学校ですから工事が学習の妨げや児童・教職員の安全に影響を極力及ぼさない場所という制約があり、現在ビオトープとして利用している場所に校舎増築の提案があったものです。

陳情された方からは

①説明会の持ち方に疑問がある、意見を聞いて決めるのではなかったか。

②自宅の2メートル東に学校ができる、人の目も気になる。

③工事車両が通学路や障害者総合センター玄関近くを通行することになり、事故が心配。

④子どもたちが大切にしてきたビオトープを撤去し、別の場所につくることが残念。

⑤ほんとうに、教室増築が必要なのか、他の策も考えて欲しい。

など、税金の使い方も含め、さまざまな不安や疑問を聞かせていただきました。

文教委員会としても、7月に学校を見学し校長先生からのお話を伺い、余剰教室が少ない現状の説明を受けました。8月には担当課から児童数予測に関するデータをいただき、意見交換もしました。

これらを踏まえ、委員より要望の多かった、児童数の少ない千川小学校との学区再編(千川小の学区を広げる)についても見直しを検討することが表明されました。地域や議会の要望を一定受け入れていただいたと考えています。

9月12日の文教委員会で私もいくつか質疑をいたしました。

①説明会のあとの、保護者やPTAへのフィードバックについては、方法には課題があったと思います。疑問を持つ方にしっかりと説明をしていただきたいと指摘します。

②この9月議会で補正予算を可決する必要性に関しては、12月から1月で契約・2月より設計などのスケジュールを伺い、工事期間も考え、妥当であると判断しました。校舎内の工事なら夏期休業中ですむと主張する委員もおられましたが、根拠が明確でないと思います。

③4教室を増設する理由も伺い、おおむね納得しました。ただ、説明については、右往左往しないで、もっと積極的に必要性を訴えていただきたいと感じています。

④学区再編は行うが時間がかかる事も理解できました。千川小側に理解も得ながら丁寧に進めていただきたいと思います。

⑤ビオトープについては、自然体験の重要性を教育委員会も認識しておられ、無くすのではなく、別の場所に作ることも伺いました。これまでビオトープ設置運営に心を配ってくださった方、今のビオトープを大切にしている子どもたちには、心苦しい事ですが、教育委員会・学校から事情と今後の対応をご説明いただきたいと思います。

このほか、工事中は近隣の皆さまに対し、騒音などへの対応・安全対策に万全を期すよう強くお願いしたいと思います。

私も、教室増築をどうすべきかいろいろと悩みましたが、万が一、子どもたちに教室が足りず、廊下で授業を行うような事態は避けなければならないし、入学する児童数も予想を超えることもある以上、一定のゆとりは必要であると考えます。工事は現校舎内で行うことが難しい以上、校舎外の現在のビオトープの場所に作ることはやむをえないものと考えます。

陳情は「大野田小学校の校舎の増築計画の見直し」を求めるものであり、お気持ちは良くわかりましたが、補正予算には関連する予算5800万円余りが含まれており、賛成いたしましたので、この陳情には反対といたします。