障害者入所施設の用地も含めた再検討を求める陳情は、市議会厚生委員会で否決されました。整備を遅らせないことが障害者福祉の前進と考え、この陳情には同意できません。

3月8日の市議会厚生委員会で「障害者入所施設建設事業の再検討を求めることに関する陳情」が審議され、全員反対で不採択となりました。

陳情は、吉祥寺5丁目に建設予定の施設の再検討を求めています。

この施設は重度心身障害者・重度の知的障害者を対象として、40人入所・通所10名・ショートステイ4名の規模で運営することを予定しています。2018年秋竣工予定です。長年にわたる障害当事者とそのご家族の願いが実現されることになり、多くの関係者が歓迎して完成を心待ちにしています。

以下、陳情文をそのまま掲載します。

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吉祥寺北町5丁目地域は約40年前ごみ焼却場用地として、市営プール地が発表されました。住民は、市民参加を望み、紆余曲折ありながら、現在の場所に焼却場が建てられ、武蔵野市全域のごみを引き受けているわけです。

昨年、障害者入所施設建設を北町自転車保管場所にと知ったとき、ある日突然なぜ北町だけがごみを引き受け、今回も地元住民になるかもしれない、やりきれない思いがいたします。昨年11月8日に、建設予定地の限られた周辺住民だけに配られた説明会が開かれ、主催は武蔵野市と法人武蔵野(26名参加)。11月11日にはそのときの資料が一部住民に配られ、内容は6月に国庫補助内示、秋にも着工とあり設計図まで、そして運営も含めてご理解ご協力をとあります。余りにも唐突で、現状ではほとんどの人たちがこのことを知らない状況が続いています。

私たちが説明会を開いてくださいとお願いしても、地域住民に対しては1回限りの説明会にも関わらず、他方では施設の利用者説明会を12月に3回にわたり開いている。このありさまは何なのでしょうか。情報が少なく、問題が共有されないまま計画が進んでいることへの不安、不信。協力だけ求められても、無理をすると将来に禍根を残し、コミュニティの破壊分断になりかねません。

なぜ、そんなに急ぐのか。施設の内容を知ることも考える時間も与えないまま進めるのがよいと思えません。今回の入所施設建設計画は運営を含め、どこに建つにせよ地元住民の理解を得ながら、良好な関係を保つのが不可欠と思います。急がば回れです。あらゆる情報を公開し、地元住民の合意を得ながら進めてください。用地についても、施設を利用する方、近隣住民にとっても、より広い場所が望ましいと思います。

以下のような疑問点、問題点が住民から持ち上がっています。

1 説明会をお願いしてから3か月、いまだに開かれないのはなぜか。

2 なぜこの用地でなければならないのか。理由や今までの経過を明らかに。

3 現市長は市民と行政が一緒にまちづくり、そのプロセスを大切に、市民参加とありますが、今回の計画は情報公開もされず住民参加となっていない。

以上の趣旨より、以下の通り陳情いたします。

吉祥寺北町5丁目の障害者入所施設建設に関して、用地を含め住民参加のもと、地域住民の合意を得、情報公開・説明会などじっくり時間をかけ、再検討をお願いします。

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厚生委員会の質疑では以下のことが明らかになりました。

◆これまでの説明

・11月8日に行った説明会の広報は、周辺300世帯にお知らせをポスティングした。

・けやきコミセン協議会・吉祥寺北町5丁目町会(会長)には説明した。

・説明会のあとその内容を5丁目全域800世帯に配布した。

・12月には大野田福祉の会にも説明した。

・12月に3回開催した説明会は、市民・利用者向けで行った。

(対象者は利用者だけではない。私もこのうち2回参加した)

◆今後の対応

・隣接の方々との要望に基づく施設の見直しを進めていた。

・3月30日に、説明会兼学習会を開催する。

(3月15日付市報などで広報する)

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私は、今回の陳情審査を通して、もっともっと障害者とその家族の生活の困難や実情を市民に知らせる必要を痛感しました。なぜこうした施設が必要なのか多くの市民と共有したいと思います。

これまで重度の障害者が在宅やグループホームでの生活が困難な場合入所施設を選択してきましたが、市内にないため、遠隔地の施設に入所しかなく、障害者当事者もそのご家族もさまざまな負担があります。知人のお子さんも長年東北地方にある施設で暮らしていますが、子どもが病気と聞けば親は新幹線に乗って会いに行きます。市内にある施設と同じようには駆けつけられないのです。交通費の負担も軽視できないと思います。

今回の施設は人里離れた山奥でなく武蔵野市内であり、市役所からも障害者関連の施設からも近い北町5丁目で、よい立地と思います。この施設が、障害がある人もない人もともに支えあって生きる町をつくる大きな一歩になるよう、期待しています。

なおこの件に関しては、私のブログhttp://yhitomi815.blog.fc2.com/のジャンル<障害者福祉>で検索していただければ、これまでの経過などご覧いただけます。