安全・安心の医療・介護の実現と国民の命と健康を守るための意見書提出を求める陳情に賛成討論をしました

 私は、3月15日市議会本会議で、厚生委員会における下記のような陳情への賛成討論を行いました。私は会派に属していないので、厚生委員会で質疑していません。
 採決結果は、陳情賛成10名:陳情反対15名(議長は採決に加わらない)という結果で、厚生委員会での否決に続き、陳情否決という結果でした。
賛成:立憲民主ネット5名
   共産党2名
   自治と共生2名
         会派に属さない議員のうち山本ひとみ1名
反対:自由民主市民クラブ7名
   公明党3名
   ワクワクはたらく2名
   改革武蔵野都民ファースト2名
   会派に属さない議員のうち下田ひろき議員1名

 私の賛成討論は以下の通りです。なお<>は私が付けたので、この部分は原稿で読んでいません。

  *****陳情への賛成討論*****

 それでは、陳受3第1号「安全・安心の医療・介護の実現と国民の命と健康を守るための意見書提出を求めることに関する陳情」に対して、委員長報告に反対・陳情に賛成の立場で討論をします。
<陳情の概要>
 今回の陳情は、武蔵野市議会から国に対し、①医療・介護・福祉への十分な財源確保②地域医療構想の見直し③医師・看護師・医療技術者・介護職等の大幅増員④保健所の増設・保健師等の増員、ウイルス研究、検査・検疫体制の強化・拡充⑤社会保障にかかわる国民負担軽減を求めたものとなっています。
 この背景として、新型コロナウイルス感染症の影響が深刻化している中で、医療・介護・福祉と公衆衛生の拡充が重要であることをあげています。
<厚生委員会での議論>
 厚生委員会では、陳情であげられた地域医療構想や保健所に関して質疑がありました。
 地域医療構想は、確かに都道府県が策定するものですが国も関わっており、また、現状の地域医療構想は武蔵野市でのベッド数も規定しており、見直しの必要は大いにあると考えます。
 さらに、保健所に関しても、武蔵野市だけで今すぐ保健所職員の増員には困難がありますが、国が保健所の増設に向けて動くことは必要であり、進めていくべきと考えます。
<私の考え>
 さて、ここで私自身の考えを再度述べたいと思います。
 厚生労働省は、人口が減るからという理由で全国の病床を削減する計画を掲げ、リハビリなどが必要な慢性期病棟を増やし、積極的治療が必要な急性期病棟を減らしていく方向性を出しています。地域医療構想というのは、結局医療費を抑制しようとするものになっており、各都道府県は病院の統廃合・病床数削減を行わざるを得なくなってきているのではないでしょうか。その結果、最近読んだ著書によれば、感染症病棟そのものも大幅に減少していると書かれています。こうした現状を変えてゆかなければならないと思います。
 そもそも保健所に関しては、2004年に三鷹武蔵野保健所が府中に統合され、それまでの保健所が地域センターに変更となりました。このことには地域や市議会で大きな反対がありましたが、私も反対でした。昨年5月の市議会臨時議会でも私は「保健所がなかったり、病院の統廃合が進んでいることは、今回の新型コロナウイルス感染症対応にどういう影響があったか」を質問し、担当部長からは「保健所が持てる状況であれば・・・(中略)・・・全然状況は違うと考えている」と答弁がありました。
 1月中旬、私の知人も医療機関受診を求めたところ、なかなか入院できる病院がなく大変な思いをしたと伺い、医療従事者の皆さまのご苦労を痛感しました。
 また、先日3月1日の一般質問で、健康、貸付・給付、介護や福祉などエッセンシャルワーク従事者をはじめとした公務員の増員・市民雇用の促進を訴えました。
国民健康保険税の負担増に関しても反対の立場に立ち、市民の負担軽減を表明してきました。
 陳情にある医師・看護師・医療技術者・介護職等の大幅増員、社会保障にかかわる国民負担軽減に、賛同いたします。
<結論>
 したがって、この陳情を採択して国へ意見書をあげることは、現在の市民のおかれている立場を理解し改善すること、新型コロナ災害とも言える状況から市民の命や健康を守ることにつながると考え、賛成といたします。